興味の尽きない江戸の暮らし、うめ婆行状記(ぎょうじょうき)

髪結い伊三次で宇江佐真理を知る

宇江佐真理は、わたしの好きな時代小説家のひとりです。

はじめて宇江佐真理の名前を知ったのは、テレビドラマに

なった「髪結い伊三次捕物余話」。

 

ドラマでは、同心や廻り髪結いの日常生活がリアルに描かれ、

毎回見ることにしました。同時に文庫本の伊三次のシリーズも

夢中で読破。

 

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新聞小説に夢中

さて、うめ婆行状記は、宇江佐真理の遺作になった時代小説です。

ふだんは新聞小説は一切読まないのですが、朝日新聞

「うめ婆」が連載されていたころは、新聞を開くのが待ち遠しい

ほど。うめ婆が、老舗の酢と醤油の問屋である伏見屋から、

町奉行所臨時廻り同心の霜降家(しもふりけ)に嫁いで

三十年後、夫を急病で失うところから話は始まります。

 

わたしは、伏見屋と霜降家の関係を示す家系図を拡大コピーして

ボードに貼り、連載を読むときにチェックしていました。 

 

うめ婆の話のいったいどこが面白いのでしょうか?

 

江戸の女性の自立を描く

女三界に家なし、と言われます。こどものころは、

両親に従い、嫁いだのちは夫に従い、老いては子に従わねば

ならないとされた時代を背景に、「うめ婆」は

女性の自立を描いています。

 

大店の娘であったうめは同心の妻となり、4人のこどもを

無事育てますが、夫の死後、ひとり暮らしをしようと決意。

親しい仏具屋のお内儀も「五十近い婆ぁの独り暮らし」は

物騒だと言います。うめは、長男と衝突し、目論見通り

霜降家を離れてひとり暮らしを始めます。

 

現代では、「五十近い」女性は、まだ人生半ばという

イメージですが、平均余命も短かった江戸時代では、

すでに余生を過ごす年齢の女性が、たった一人で暮らそうと

しても、周囲が許さなかったでしょう。

 

うめは、実家の父が残してくれた金が残っていたという

幸運にも恵まれますが、やはり強い意思がなければ

ひとり暮らしは無理だったと思います。うめが我を通す

経過が面白く、応援したい気持ちになるのです。

 

暮らし振りが伝わる小説

宇江佐真理は、自分の目の前で行われているかのように、

江戸の庶民の生活を描いています。読んでいると、時代は

変わっても、生活の基本には、それほどの変化はないことが

わかります。

 

うめは、引越し当日に米を買い忘れていたために、わびしい

夕食を摂る羽目になります。一汁二菜程度の夕食の膳でも、

あつらえるには、さまざまな準備をしなければなりません。

それは、24時間営業の店舗や宅配システムが整った現代でも

同じことです。

 

食事をこしらえ、食べて、眠り、髪を整え、身繕いをし、

はたらき、湯に入る。日常の繰り返しは、時代が経っても

さほど変わりません。うめの暮らしには、便利な家電製品や

高速の交通手段などがない分、生活のエッセンスが

描き出されています。

 

 うめが庭の梅をもぎ、へたを取る作業に疲れて

食事もしないでいると、となりのつたが訪れて、

持ってきてくれたのは丼飯とたくあん。

甥のこども、鉄蔵の絵本を買いがてら、青物屋

魚屋で買物を済ますと、昼は面倒だからと蕎麦屋へ。

甥の鉄平が訪れたときの酒の肴は、煮売屋のきんぴらごぼう

です。食べ物ばかりを取り上げましたが、うめの

食生活が読んでいるうちにわかってくるのです。

 

逃れられない他人との縁(えにし)

霜降家から離れて、わずらわしい人間関係から距離を置いた

つもりのうめでしたが、ことはそう簡単ではありません。

 

伏見屋の若旦那、甥の鉄平には嫁がいなかったはずでしたが、

実は、以前に惚れた女と切れておらず、鉄蔵というこどもまで

いたのです。鉄蔵をめぐって、うめの実家伏見屋は大荒れ。

うめは、鉄蔵の存在を伏見屋に認めさせ、鉄平の妻、ひでを

正式の嫁にしようと活躍します。

 

うめが、ひとり暮らしをしたからといって、絶海の孤島に

住んでいるわけもなく、結局は、地縁、血縁のつきあいが

なくなるわけもないのです。

 

うめが父親からもらった金も心細くなってきました。

はたして、うめはひとり暮らしをするだけでなく、

自分の手でお足を稼げるようになるのでしょうか?

 

わたしには、まだ読んでいない宇江佐真理の小説が

たくさんあります。それは、とても幸運なことだと

思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファミマ「てりやきチキンとたまご」ばかり食べている!

サンドイッチはいろいろあるのに…

ファミリーマートに行って、サンドイッチの棚を見れば、

気になるものがいろいろあります。ミックスサンド、海老カツサンド

全粒粉サンド:サラダチキンと2種のチーズ…など。

どれも、食べてみたいものばかりです。

 

ところが、長時間歩いたあとや、外出の帰りにファミマに寄ると、

かならず「てりやきチキンとたまご」を買ってしまうのです。

今日は海老かつサンド、と心に決めていくこともあるのですが、

結果は同じ。あっさり、たまごサンドにしようと、伸ばした手が、

なぜか「てりやき…」の方に向かってしまうのです。

 

トリもも肉の魅力か?

ファミマの「てりやき…」は、2つに分かれていて、

一方は、細かくスライスしたトリとたまご、タマネギなど、

もう一方は、厚めに切られたもも肉にたまご、レタスという

構造になっています。

 

どうして、これを選んでしまうのか、自問してみた結果、

やはり、持ち重りのする、もも肉に起因するのではないか?

という結論に達しました。ボリュームもあり、

食感もしっかりしています。

 

サンドイッチで、ほかに思いつくのは「万かつサンド」です。

これも、豚肉の歯ごたえがおいしいサンドイッチです。

豚肉やトリももの、元の肉の形状が見えていて、ある程度

歯ごたえもある、というところが好きなのでしょう。

 

ファミマてりやき…に望むこと

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写真は、てりやき…の実物ですが、食パンが頼りなく見えます。

実際にサンドを立ててみても、すぐに倒れてしまうほど。

ファミマのプレミアムサンドには、少しだけ耳を残したものも

ありますが、てりやき…の、パンの耳をすべて使ったものを

作ってほしいのです。

さらに理想を言えば、「ライ麦パン」とはいわないまでも、

食パンより固く、でも、しっとりしたハードめのパンを

使ってくれたら…、はかない望みですが。

 

 

 

 

欧州産ワインを、より楽しむチャンス!

EUと日本の経済連携協定EPAEconomic Partnership Agreement)が、

2月1日に発効することにより、ワインを楽しむ人々にとって、

うれしい値下げが次々に行われます。

 

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現在の欧州産ワインにかかる関税は、15%もしくは1リットルにつき125円の、

いずれか安い方、となっています。750ml、元値が2,000円のワインだったら、

安い方の約94円の関税がかかっているということです。この関税分が、

2月1日以降、ゼロになります。

 

実質的には、関税撤廃後の輸入品が出回るのは、3月以降になるはずですが、

アマゾン、成城石井、百貨店なども、すでに値下げセールを開始しました。

EPA発効のニュースとともに、値下げを開始することにより、

商機を拡大しようとする試みです。

 

輸入元のサッポロビールは、人気のあるワイン「ラ・キュベ・ミティーク」を、

税別価格1,800円から1,650円に下げて、3月から問屋に出荷。サントリーも、

「フレシネ」などの69品目の出荷価格を、2月から値下げします。

 

多くの欧州産ワインが、関税撤廃により、従来より安く楽しめることに

なったのです。ワインだけでなく、欧州産のチーズ、パスタ、生ハムなども

関税が軽減されるため、欧州産のワインとチーズなどを併せて楽しむ

チャンスが広がりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

何ものせないインスタントラーメン

NHKの朝のドラマ「まんぷく」は、

いよいよ、即席ラーメン製造が佳境に入ってきました。

スープ作り、麺、味付けなど、どれをとっても

初めての試みだから、何回も何十回も失敗します。

 

即席ラーメン、カップ麺は、日本発祥の世界的な食品に

なっている、すなわち結果はわかっているのですが、

まんぷくの主役夫婦の失敗を重ねる姿には、

やきもきさせられます。

 

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ところで、インスタントラーメンをこしらえるとき、

パッケージの中に入っているもののほかは、

具は何も入れない、という人がいます。

「ごちゃごちゃしたのは好きじゃない」という

ことらしいです。

 

自分でこしらえるときは、卵とネギぐらいは、

ほしいところ。胡椒や一味唐辛子などもふりかけます。

もちろん、用意があるなら、焼豚やメンマを

載せてもいいですね。

 

でも、インスタントで手軽に食べるのが目的だから、

凝りすぎるのは好みではありません。今、あるもので

ささっとこしらえることにしています。

 

 

キャットフード考

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飼いネコの数が、飼い犬の数を超えた、という報道もあり、

世の中では、ネコの人気が高まっているようです。

ネコの面倒を見ている人にとって、さまざまな問題の中で、

最大の問題は、ネコに何を食べさせるか、ということです。

 

大多数の飼い主は、市販のキャットフード主体

ほとんどの飼いネコは、市販のキャットフードを食べています。

しかし、もともとネコは肉食動物なので、人間が介在せずに

自然環境にいたら、ネズミ、トリ、昆虫などの小動物を食べている

はずです。人間との共生により、多くのイエネコは、自然環境を離れ、

食生活も大きく変化しました。

 

ほとんどの飼い主は、まさか、ネズミや小鳥をネコに与えるわけにも

いかず、忙しい日々の中では、フードを手作りすることもできず、

市販のキャットフードから選択して、ネコに食べさせているわけです。

総合栄養食(いわゆるカリカリ)をベースに、ウェットフードや

チャオチュールを織り交ぜて、それなりの工夫をしながら。

 

ネコも人も添加物が心配!

キャットフードの添加物には、ネコに与える影響が心配なものもあります。

合成着色料の赤102号などは、細胞のガン化の懸念があります。

調味料、カラメル色素などの着色料、酸化防止剤、増粘剤・増粘安定剤・

増粘多糖類、各種ビタミンの中には、ネコに与える影響の程度が

不明なものもあります。

 

実は、人の食べている加工食品に含まれる添加物にも、まったく同じ

ことがいえるのです。食生活をキャットフードや加工食品に頼っている、

ネコと人は、同じ問題を抱えています。あとは、できるだけ賢い選択を

して、いいものを選ぶこと。

 

忘れてしまいがちですが、ネコも好みを持った生き物なので、

もちろん、たまには塩分の少ないササミを食べさせてもいいし、

マグロの刺身をあげてもいいのです。


キャットフードのメーカーの中には、ネコにではなく、人にキャットフードを

食べてもらう試みもしているといいます。少し、安心できる話です。

 

 

 

さまざまな文章

はてなブログ」に記事を書くのは、はじめてです。

 

自分の短いような長いようなキャリアを振り返ってみると、

いろいろな種類の原稿、文章を書いてきたな、と思います。

求人のための企業の紹介、メーカーの製品広告、カタログ、

ポスター、単行本、マニュアル、雑誌記事、Webページ、

イベントやプロモーションビデオの台本、などなど。

 

仕事以外には、自分の好きなように書いた文章は、あまり

ありません。はてなブログでは、書きたいことだけを取り上げて

みようと思います。とりあえず、初回はこんなところで。